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2007年8月19日 (日)

マーラー:交響曲第2番「復活」

マーラーの交響曲第2番「復活」を聴いてきました。
指揮は小林研一郎、演奏はソプラノ大倉由紀枝、アルト菅有実子、PEO合唱団、フィルハーモニックアンサンブル管弦楽団です。

このフィルハーモニックアンサンブル管弦楽団、アマオケですが、海外公演にも行く実力派。
今回のコンサートも、ウィーンとブダペストに海外公演を行ったことの帰京公演とのことだそうです。

第1楽章、なぜか眠くなったので、半分寝ながら聴いてました。でも不思議とよく聴けてるんですね。
結構好きでよく聴いてるはずの曲なのに、「あれ、ここはこんなだったんだ」と思う部分がいっぱい。普段はいかにいい加減に聴いてたかを思い知らされました。

第1楽章と第2楽章の間で、コバケン何か言ってました。「…前の列の人、よろしく…」とか言う感じ。半分寝てたのと、前の方の列の人に言ったためか、何を言ってたのかよく聞き取れませんでした。

第2楽章、緩徐楽章です。この交響曲に限らず、「暗から明へ」タイプの交響曲だと、緩徐楽章はたいてい束の間の平和的な感じに演奏されてますが、この演奏だと第1楽章に続いて、この楽章も暗い印象を受けました。なぜか眠気も飛んじゃいました。

第3楽章、スケルッツォ的な楽章ということで、さすがに暗くはなかったです。

第4楽章、アルトが「原光」を歌います。独唱とトランペットの掛け合いが素晴らしくて、涙が出そうになりました。

第5楽章、第1楽章から延々と続いてきた悲しみも終わり、とうとう復活の時がやってきたという感じです。だめです。本当に素晴らしくて涙が流れました。
およそ100年前に死んだマーラーの想いが、正に世紀を超えて復活したかのような感動です。そして、その感動は、マーラーの巧みな作曲により、持続され拡大されていきます。
この時点で、マーラーの曲が演奏されていることが素晴らしくなり、誰が演奏してるかなんて考えられなくなっています。

この曲を最初に聴いたとき、終楽章の合唱の導入があまりにも神秘的なのに非常に感動しました。でも、何回か聴いちゃうと、慣れるのか、最初の感動をあまり感じなくなりました。

だけど、今回の演奏だと、それまでがあまりに感動的なので、神秘的な合唱の導入に初めて聴いたときのような感動をもう一度味わえるのではないかと期待が高まってきました。
そして、その期待は見事に果たされました。あまりにも感動的なので、感極まって思わず叫んでしまうのではないか、息をするのも忘れ、そのまま死んでしまうのではないかと思え、そのまま聴いているのが恐ろしくなるくらいでした。

ああ、この演奏を聴けて本当によかった。
(「感動的」という単語が多すぎるような気がする。表現力不足だ)

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