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2006年3月29日 (水)

どっちもどっち?EU vs. MS

ITMediaの報じたところによると、EUがWindows Vistaに特定の機能が盛り込まれた場合に、欧州での販売を認めないと警告する書簡を送ったそうである。
今度は、メディアプレーヤーだけに限らず、セキュリティ関連やらDRMがらみの部分まで対象が広がってきているようである。

メディアプレーヤー程度なら、バンドルされていなくてもなんとかなるだろうが、セキュリティ関連をバンドルするなというのは、最近の情報漏洩騒ぎを見ていると、はっきりいって相当危険ではなかろうか。
それとも、ヨーロッパ人は、日本人とは違って、セキュリティに非常に敏感であり、パソコンにアンチウィルスやファイアーウォールがインストールされていないと、自分でソフトを買ってきてインストールするような人ばかりなのであろうか?

だがそれはないであろう。もしそうであるならば、セキュリティソフト各社はMS標準のセキュリティ機能より良いものを作れば、多くの人々がそちらに乗り換えるであろう。そうなると、EUの主張自体が意味をなさない。

実際、多くの人がプリインストールされた機能を使うから、各ソフトベンダーがWindowsにあれもこれもバンドルするなと言ってくることになるわけだろう。
逆に言えば、多くの人にとって必要なソフトは、パソコンにプリインストールされているべきであろう。
そうなると今度は逆に、「ソフトをバンドルするな、と言うのはユーザーの利益に反する」というMSの従来の主張の方が、消費者にとっては納得いくものであろう。

だからといって、様々な機能のバンドルを認めれば、しばらく前のジョークにあった、「MS OfficeもWindowsのコンポーネントの一部である、とMSが言い出す」ということさえ現実味を帯びてくる事態になってしまうかもしれない。

これは、かなりやっかいな問題である。

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